コピルアックの豆が割れる!? その2
2017.8.26
先般のコピルアク生豆が割れる!?の章で少し紹介しましたが、Patiはピーナッツが特産品の一つで、インドネシア人ならだれでも知っているお菓子メーカーのの巨大工場が2つあります。
一つは“ガルーダフード(Garuda Food)”。もう一つは“ドゥア・クリンチ(Dua Kelinci)”です。ピーナッツ菓子というのは日本でもそうですが、インドネシアでも皆大好きで一般の家庭ではたいてい来客用に大きなタッパーにピーナッツ菓子を常備しています。
ちなみにDua Kelinchiとは2羽のウサギという意味で、なぜピーナッツ菓子メーカーがウサギを冠する名前を自社の名前にしたのかわかりませんが、最も人気のあるお菓子メーカーの一つであることは間違えありません。
以前聞いたことがあるのですが、このピーナッツ菓子の製造工程というのは結構マニュアルの工程、つまり人手に頼る作業が多くあまり自動化されていないようで、朝、晩の出勤時間の際にはこれらの工場近辺の道路は大混雑いたします。
つまり、工員のほとんどがバイクで出勤しているため生半可な出入りではなく、信号が赤になるとものすごい数のバイクがわらわらと出てくるのです。せっかちなインドネシア人たちが大挙我先にと帰路に就く姿は壮観ともいえる風情で、もうすでに見慣れた光景とはいえやはりインドネシアは活気がすごいなと思わせる光景であります。
ところでこのピーナッツ工場で重労働の一つが「泥のついたピーナッツを洗う作業」と聞いたことがあります。この作業は私からすれば容易に機械化できそうな感じも致しますが、もしそれをやるとなると、どうやらいろいろ難しい状況が発生ようで、なかなか機械化に踏み切れないと聞いたことがあります。ここら辺のお話は後日このブログで記載したいと思います。
さて、このピーナッツを洗う工程、洗って殻を割る工程、そしてピーナッツの割れや欠けがないかを検査する工程で活躍するのが女性たちです。とくに検査の工程は女性たちの仕事で、流れ作業の中で素早くかけた豆をつまみ出し、つまみ出し、つまみ出し・・・・を繰り返すわけであります。
非常に忍耐のいる作業であることは想像に難くありません。以前某大手パンメーカーの深夜バイトをしていた友人から聞いた話ですが、この単純作業というのはもう想像を絶するハードワークのようで、「下手をすると精神を病む」ということを聞いたことがあります。
ピーナッツ工場に勤めている女性たちもこのようなストレスフルな状況にさらされているのですが、実はKoki’s Kopi Luwakのコピルアク精製作業に携わっている何人かの女性はピーナッツ工場で働いている、もしくは働いていた経験があります。
彼女たちをもし一言で評するとすれば、「集中力がすごい!!」ということです。
コピルアク豆を精製した後、不純物がないか、パーチメントのついたままのコーヒー豆がないかどうかをチェックするのですが、それはかなり集中力のいる作業です。
陽気なインドネシア人たちが、この作業中はみな無口になり、私が「皆さん疲れたでしょうからお茶でもいかがでしょうか?」と言おうものならもちろん無視。
嬉しいのやら寂しいのやら複雑な気分になるのであります。
ところで話がだいぶわき道にそれましたが、最近の工程で割れたコピルアク豆が目立つようになってきたことがわかりました。
その原因は・・・・
次回へ続きます。
パーチメントとコピルアク豆が混在しているザルから、パーチメントを取り出す作業をしております。
こちらの女性のようにはうまくゆかず、みんなの冷笑を背中に受けながら作業をする私。このへっぴり腰、何とかしたい!!
Sampai Jumpa Lagi,
Koki