コピルアックブロク画像

コピルアクの焙煎

2013.8.11

コピルアクの仕事を始めるはるか前、たしか私がまだ20代前半くらいだったかと思いますが、会社の先輩の付き合いで浜松町のあるお店に行ったことがあります。名前も場所ももう覚えておりませんが、焼酎をメインに提供するお店でした。

 

私は全くお酒が飲めないので、ハイペースで焼酎の杯を開けてゆく先輩を見て「大人ってすごい・・・」と思ったのは記憶にあります。まるでコーヒーをすするみたいにアルコール度数25度の焼酎をぺろりと平らげるではありませんか。

 

この先輩は人にお酒を勧めるのが大変好きで、私にも「Kokiよ、酒を飲め」と半ば強制的にグラスを持たされるのですが、何せ体質がアルコールを頑なに受け付けない為、「いえ、大変申し訳ありませんが、絶対に酒は飲めないです」と断り続けていたのであります。

 

今、これをやったらいわゆるパワハラになるのでしょうか? 時代はまだバブルが弾け、その余韻が多少残っていた頃。流行っていた音楽は「なんでもないようなことが~幸せだったと思う~」という歌。

 

頑なに酒を断り続ける私に会社の先輩は言いました。「よし、わかった。お前は酒を飲む必要なし。ただし、この2つのグラスの液体を舐めてみて違いを述べよ」とのこと。

 

私の前に差し出されたグラスにはどう見ても同じ無色透明な水のような液体が入っております。まずは右側のグラスの液体を猫が水をすするようにひと舐め。「オエー やっぱり酒だ!!」

 

あの舌にピリッとくる味は炭酸水では出せません。パワハラ先輩を恨みつつ左側の液体をひと舐めしようと顔面をグラスに近づけたところ、液体の香り、臭いが異なるのが明らかにわかります。

 

もちろん酒が全く飲めない私からしてみると、同じ酒のにおいには変わりないのですが、「この酒はにおいが違う」というのははっきりわかりました。そしてひと舐め。やはり「オエー!!」。しかし違いは明らかにわかります。

 

先輩に「この左側の酒は何か強烈な香りがしますね~」と申し上げたところ、彼がしたり顔で「これが芋焼酎ってやつよ」と。

 

当時は確か芋焼酎がブームになっており、森伊蔵などの幻の酒といわれるものが出回ってきていた頃と記憶しております。この芋焼酎は森伊蔵ほどの高級品ではありませんでしたが、私が舐めた杯の酒を先輩がありがたそうにすすっていたのをただただ横で不気味そうに眺めていたのでした。

 

ところで、話は急に変わりますが、最近いくつかのコーヒー生豆を焙煎する現場に立ちあわせていただく機会がありました。ブラジルやエチオピアなどのコーヒーに加え、Koki’s Kopi Luwakのコピルアク生豆もその中の一つだったのですが、コピルアクの生豆とそれ以外では焙煎時の香りが明らかに異なるのが良くわかりました。

 

普通のブラジルやエチオピアなどを焙煎するとあのコーヒーの香ばしい香りがいたしますが、コピルアクの焙煎時の香りというのは、何というのかこの香ばしいコーヒー独特の香りとはまた違った香ばしさがあります。

 

弊社のコピルアクはご注文をいただいてから焙煎するため、お客様のお手元に届く際にはフレッシュな香りをお楽しみ頂くことができるので、お客様から「このコーヒーの香りは好き嫌いがパックリ別れるでしょうね・・・・」というご意見をお寄せいただきました。

 

確かに仰せのことはごもっともであり、この独特の香りがコピルアクの個性を引き立たせている一つの要因になるわけです。

 

ところで前述した芋焼酎のお話し、先般いろいろな豆の焙煎に立ちあわせていただいている最中にコピルアクの焙煎している香りを感じながら、あの芋焼酎の香り、「好き嫌いがパックリ別れる」と会社の先輩が言っていたのですが、コピルアクも同じようなものなのかな~と、昔浜松町に連れて行かれたことをふと思い出したのであります。

 

コピルアクの焙煎時の香りが呼び起こした私の記憶。あの先輩今、どうしているのかな・・・・

 

 

この写真はJollong村のコーヒー農家で焙煎をさせていただいた時のものです。マダムから「アンタ不器用だね~」と苦笑いされているのであります。私に笑う余裕はまったくなし。生豆がコピルアクではなかったのが唯一の救いです・・・。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki