コピルアックブロク画像

フン付き豆からどれくらいの豆がとれるのでしょうか?

2012.10.05

インドネシアの季節というのは2つしかありません。雨季と乾季です。

 

雨期のインドネシアは1日に1回は必ずといっていいほど雨が降ります。反対に乾季はほとんど雨が降りません。約6カ月はずっと日照りが続きます。ひと月に1回も雨は降らないでしょう。

 

ところで今日は少しだけコピルアック業界の裏話をしたいと思います。

 

このビジネスを始める際、気を付けていたことが2つほどありました。一つは味です。コピルアックの業者というのはインドネシアでどれくらいあるかは不明です。しかしインターネットを検索すればいろいろな業者がヒットします。

 

我々は、いくつもの業者から生豆もしくは、焙煎後のサンプルを取り寄せ評価しましたが、かなりメジャーどころのコピルアックも「これはあまりうまくない」と思うところもありました。また反対に「ああ、これはおいしい」とかなり高く評価できるものもありました。これは表には出てこない業者から、つてをたどってサンプルを取ったサンプルです。

 

「有名だからおいしい」、「無名だからまずい」ということではないということが、いろいろなサンプルを取り寄せて飲んでみるとよくわかります。

 

もう一つが偽物か本物かです。最終的には自分たちで精製をすることに決めましたので、これは問題なく解決できたのですが、当初はこの件でいろいろ悩みました。昨日のブログに記載しました通り結局科学的に本物、偽物の判断が出来ないのです。

 

これはコピルアックだけではなくコーヒー業界全般にいえることのようです。例えば高級コーヒーでおなじみの「ブルーマウンテン」なども結局鑑定出来る人は限られた人しかいないと聞いたことがあります。もちろんコーヒー業界以外でもいろいろな業界でこういったことはあてはまると思います。

 

コピルアックのことをいろいろ調べていると、どこからともなく「日本人がPatiでコピルアックを探している」と聞きつけた業者が売り込みの電話をかけてくることがあります。

 

ある日同じ中部ジャワのコピルアック業者と名乗る人から連絡があり、「うちのコピルアックを買わないか?」とのこと。こういった連絡があった場合、「ジャコウネコは何匹いるか」を聞くようにしています。

 

この業者は「7匹飼っている」とのこと。

 

「それではひと月何キロくらい供給可能ですか」と尋ねると、彼曰く「500㎏」。

 

科学的な調査が無理なである以上、こういった聞き方しかできないのですが、7匹で月産500㎏は笑えるくらいのウソになります。

 

雨期のKeletはコーヒーの収穫期から外れます。特に12月~4月の間は極端に赤いコーヒーの実が少なくなります。そのため、ジャコウネコに与える実は少なくなり、それゆえフンに混ざる実も少なくなります。

 

雨期のある日Keletで一匹のジャコウネコが1日にどれくらいフンをしたか、重量計で計ったことがあります。その重さはおおよそ100g程度でした。もちろんジャコウネコにより、コーヒーの実を食べる、食べないの個体差があるので、この数字は参考値にしかなりません。

 

飼育係の話によると、この時期は実を与える量が少ないので、コーヒーの収穫期であればもっとフンに混ざる豆は多いとのこと。

 

しかもこれから精製をして生豆を取り出すとなると、実際の生豆は半分かそれ以下。つまりフンの重さが100gであれば、それから収穫できる生豆は40~50gといったところです。

 

Keletの養猫場では120匹のジャコウネコを飼育しています。それから換算すると月にとれる生豆の量は、少なく見積もっておおよそ150㎏ということになります。

 

では先ほどの7匹で500㎏は?というと当然デタラメになります。サンプルすらもらう気も起きません。

 

Keletの仲間たちとこの話をしたところ、これは「コミュニティーへの裏切り」という手法ではないかと言っていました。

 

この「コミュニティー」については別途機会を設けじっくりブログに記載したいと思いますが、簡単に言いますと、コミュニティーには親玉がおり、何人かの仲間たちと共同でコピルアックのビジネスをしています。親玉は仲間たちに猫の飼育方法などを教えてあげ、注文が入ると、彼らにも発注をして豆を彼らから買い上げるのです。親玉にとってはエサ代のリスク軽減にもなります。

 

 

彼らは基本的に「親玉以外からは受注しない」という不文律があるわけですが、少しでも高く売ろうと、親玉や仲間に黙って直接顧客を見つけようとするわけです。

 

7匹500㎏の彼は、おそらく大量の普通豆に少量の本物豆を混ぜ販売する気だろうとのこと。どこにでも裏切りものはいるものです。

 

雨期の冷えたKeletの空気の中、Patiの名物料理Nasi Gandulを食べたくなりました。

 

                       

LJA インドネシアの拠点があるPati県のご当地グルメNasi Gandul(ナシガンドゥール)です。日本にはない味です。コピルアクと同じく病み付きになる味です。

 

Samapi Jumpa Lagi,

Koki