コピルアックブロク画像

コピルアク ジャコウネココーヒーとインドネシアの危ない儲け話2

2013.5.25

東京では日中25度を超える日も多くなって参りましたが、インドネシアの今年の乾季はあまり安定しておらず、まだしばしば雨が降るようです。

 

乾季の間の4月中旬ころから半年間はほとんど雨が降らず、2か月に1回くらい天からの贈り物のように雨が降ります。

 

ちょうど雨期が終わる1~2か月前から、コピルアクの精製所があるPatiではサトウキビの収穫が始まります。ジャコウネコを飼育しているMuria山のKelet近辺ではサトウキビ畑はあまりなく、コモディティーの品種がPatiとKeletでは近隣同士とはいえ異なるのが良くわかります。

 

サトウキビは2~3メートルほどの背丈になり、全て人手で収穫されます。収穫されたサトウキビはトラックに満載され、町はずれの工場で精製され市場に出回ります。

 

この砂糖、インドネシア料理を食べたことのある方であればよくお分かりかと思いますが、全般的に料理は甘口なものが多く、インドネシア人は日本人と比べかなり大量に砂糖を消費すると思います。

 

砂糖に関するビジネスはPatiではメジャーなビジネスで、「サトウキビ畑のオーナーにならないか?」といった話はしばしば舞い込んできます。

 

そしてそのどれもが腹立たしいほどの与太話で、最近は笑い話として聞き流すようにしているのであります。

 

さて、先般のブログの話に戻りたいと思います。

 

夕方Panjunanの事務所に私の為に“とっておきの儲け話”を持ってきたこの男性、内容は「塩」のビジネスでした。

 

「塩」の価格というのはジャワ島の地方紙でありますJawa Posを見ていると確かに上昇基調にあるようで、人々から不満の声が上がっているという記事をしばしば見かけます。ちなみに余談ですが、砂糖は中国からの超安価な製品がインドネシアに押し寄せてきており、価格は下がる方向にあります。中部ジャワの砂糖生産者がジャカルタの商業省かどこかのお役所に「中国製の砂糖を輸入禁止にしてくれ!!」と陳情旅行に出かけたという記事を以前Jawa Posで見たことが有ります。

 

さて、この塩のビジネスを私の為に持ってきてくれた男性、早い話が「塩はこれからどんどん値上がりする一方で、値段が下がるということはまずない。特に世界的な温暖化現象でインドネシアの天候も安定していない。そういったこともあり、塩はこれからトレンディーなビジネスになることは間違いない」とのこと。

 

Patiから東へ10㎞ほど行くとJuwanaという漁港があります。そしてそこからさらに東へ10㎞ほど行ったところにRembangという比較的大きな町があるのですが、このJuwana~Rembangの間にはジャワ海に面していることもあり、数多くの塩田が広がっています。そして乾季には塩の白い山を無数に見ることが出来ます。

 

確かに彼の言う通り乾季に塩が乾燥できなければ塩の値段は上がるのは間違えないでしょう。しかも冒頭のように、最近では温暖化の影響かどうかは分かりませんが、しばしば乾季にもかかわらず雨が降ることが多くなる傾向にはあるようです。

 

そして彼は畳み掛けるように言いました。「Mr. Koki, 塩を大量に買いませんか!?」

 

それきた!! 

 

つまり安いときに塩を大量に買い込んでおき、塩の値段が上がれば市場で売りさばくわけです。

 

相棒のイカサンは事前にこの話を知っていたのでしょう。前のめりの姿勢のまま私のほうに体の向きを変えました。

 

彼の無言は「ねえ、Koki、話に乗ってみようよ」を意味します。ためしに私はこの男性に尋ねました。「どれくらい儲かるのですか? どんなリスクがあるんですか?」と。

 

彼曰く「最低でも投資額の30%を1年後に得ることが出来ます。もちろんリスクはありません」

 

彼は得意げに話しました。そしてどこそこに住んでいる○○氏はこのビジネスで家を建てたとか、町長選に立候補している××氏の資金は実は塩ビジネスで得られたものだとか・・・・。

 

イカサンの姿勢がだんだんシャンとして来るのが分かりました。私がこの手の経験談を全く信用しないというのは彼も経験済みだからです。

 

私がざっと思いつく限り、このビジネスにはいくつものリスクがあります。「塩の値段が下がった」「塩を買ったが倉庫に泥棒が入って盗まれた」「塩の袋には塩と砂が混ぜられていた」「塩の販売には規制がかかっており、いざ売ろうとしたら役人から莫大な賄賂を要求された。もちろん仕組まれていた」・・・・・まだまだあります。

 

残念ながら、夕方Panjunanの事務所を訪れてくれたこの男性にはお引き取り願いましたが、考えてみればコピルアクという高価なコーヒーのビジネスにも同じ側面があります。

 

このコピルアクのビジネスを良く知らない人が、人づてで「絶対本物のコピルアックだ」と聞かされ信じてコピルアックのビジネスを始めたが、実は偽物だった・・・・。

 

塩はひと目見れば塩だとわかりますが、コピルアックは本物かどうか素人では判別がつかない分厄介なのであります。

 

なぜかといえば、だまされた本人も「本物だ」と信じてしまっているからであります。

 

危険が一杯、インドネシアのビジネス。安易に騙されたくはないものです。

 

 

この写真は塩田ではありませんが、Bandeng Fish(ミルクフィッシュ)と呼ばれる魚を養殖している池です。この魚は結構おいしく、私の大好物でもあります。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki