コピルアックブロク画像

コーヒーと輸出入ビジネス

2012.10.04

さて、今日はコーヒーのビジネスに関して少しブログで触れてまいりたいと思います。

 

コピ・ルアックとしての名称をもつこのコーヒーは、いかに味に特徴があるとはいえコーヒーであることには変わりありません。

 

インドネシアでもそれは同じで、ジャコウ猫を介しているとはいえ、コーヒーなのであります。何をあたりまえな・・・・。と思われるかもしれませんが、実は輸出入のビジネスでは意味を持つ話になります。

 

Koki’s Kopi LuwakはLJA インドネシアで精製した生豆を日本に輸出し、日本で焙煎をしております。例えばインドネシアで焙煎をして空輸で届けられた場合、通関が完了して、LJA JAPANに到着するまで最低10日はかかります。

 

さらに弊社で在庫をしておくとなると、味はだんだんと落ちてまいります。一般的にコーヒーが最もおいしいタイミングはだいたい焙煎後3日~14日の間といわれています。

 

そのためインドネシアで焙煎し、空輸で運んだとしても一番おいしいタイミングで皆様にお届けすることは大変難しいことになります。

 

もちろんコストはインドネシアで焙煎をしたほうが大幅に価格を低く抑えることが出来ます。これは焙煎で発生する人件費等の問題もさることながら、貿易にまつわる諸経費が焙煎済みのものと生豆とでは大きく異なるからです。焙煎済みのものを輸入したほうが格段に安くなります。

 

まずは日本に輸入する際の輸入手続きの問題があります。焙煎済みのコーヒーは食品届を提出し審査を受ければよいだけですが、コーヒーを生豆のまま輸入しようとするとその審査に加え、植物検査(つまり検疫です)、および農薬検査を受ける義務があります。当然これは輸入者が負担するべき費用になり、コピルアックのように少量しか輸入しないコーヒーにとってはかなり負担が多いものになります。

 

食品を輸入するのが難しい国として、日本とオーストラリアは有名です。弊社は貿易会社なのですが、食品を輸入するのは今回が初めてでしたのでそれを痛感いたしました。

 

ところが、それ以上に苦労をしたのが「インドネシアからのコーヒーの輸出」でした。

 

普通に考えれば、コーヒー豆は危険物で武器もなんでもない普通のコモディティーなので、何ら問題なく輸出できると思われるでしょう。

 

ところがどっこいです。

 

通常ほとんどの国で何かを輸出入する際、輸送や通関手配を専門の会社に委託します。こういった会社を「乙仲業者」といっています。おそらく名前だけは聞いたことがある方も多くいらっしゃるでしょう。弊社も付き合いのある乙仲業者が日本、インドネシアに複数あります。以前こちらで登場したコピルアックが好きではない彼女もその一人です。

 

 

Keletとの取引が決まり、初回のロットをジャカルタから輸出する段取りをしていた時、乙仲業者から緊急の連絡が来ました。「このままでは輸出が出来ない。焙煎したものに替えられないか?」とのこと。

 

よく話を聞いてみると、インドネシア政府は生豆を輸出する際に数種類のライセンスを設けており、このライセンスが無いと生豆のまま出荷が出来ないということです。

 

「コーヒーに出荷規制がかかっている??」最初は何かの冗談か間違えかと思いました。常識的には武器、弾薬、化学品等の危険物、国家の資源政索にかかわるものなど、特殊なもの以外で、「輸出」に規制がかかることは皆無だからです。もちろん「輸入」に規制がかかることは日常茶飯事ですが。

 

そこでいろいろ調べたところ、やはりこの乙仲業者の言った通りかなり複雑な法律でコーヒー生豆の輸出は規制されていました。この法律は事実上、コーヒー生豆は新規の業者は参入できないようにするための法律とも解釈できるものでした。

 

「こんな法律50年位前の日本ですらなかったのではないか??」と思わるほどのもので、憤りを超えてあきれ返ってしまいました。当然焙煎済みのコーヒーに替えることは論外です。

 

ここから先は非常に長くなりますので、割愛させていただきますが、結果的に弊社はライセンスを取得し、生豆を輸出できることになり、現状すでに数回コピルアックの輸出入の実績が出来ております。もちろん日本の検疫、農薬検査も問題なくパスしています。

 

おそらく新規でインドネシアからコーヒー生豆を輸入したいと思っておられる企業はこのライセンスの問題で躓くと思われます。

 

正直なところ、ライセンスが下りるまでの間しばらく夜も眠れない日が続きました。私もイカサンもギアントも、そしてこの事業にかかわってきたPanjunan村の人々やKeletの仲間たちも、必死で作り上げたコピルアックの精製工程がライセンスの問題で無に帰してしまうとしたらどうしようと、気が気ではなかったのです。

 

その後、だいぶ時間がたち「ライセンスが下りた!!」とイカサンが事務所に駆け込んできました。彼とギアントと村のみんなとで、しばらく手を取り合って喜びました。

 

                       

精製工程の間の一休みです。ブルーのシャツは工程を手伝ってくれているPanjunanのBPK(バパッ=オヤジさん)です。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki