コピルアックブロク画像

コピルアック(コピルアク) インドネシアのカレー2

2013.2.02

以前テレビの特集で、「土踏まずの真ん中にスリッパの端があたる」スリッパを開発した主婦が起業し、成功した話題が取り上げられていたのを覚えています。今Googleで見てみるとこのスリッパ、「初恋ダイエットスリッパ」というそうです。

写真はこちらのURLの物を使わせていただきました。

 

 

このAll Aboutの記事を見ると、この主婦は起業して12年間で40億円の売上をあげたとのこと。夢物語ではない現実にあった成功事例と言えるでしょう。

 

今、いろいろGoogleで検索をしてみると結構そういった成功物語は出てきます。また私の知り合いでもリストラをきっかけに自分で起業をし、家具の輸入でサラリーマン時代以上の収入を得ている人もいます。

 

こういった話はもちろん日本だけではなくインドネシアでもしばしば聞く話であります。例えば、インドネシアにはJamu(ジャムウ)という健康飲料があります。これはショウガや果物、漢方薬のような薬をごちゃまぜにして作ったインドネシア古来の伝統的な飲み物で、この写真のように籠に数種類の液体を入れお客が注文するとその場で混ぜて販売します。私も何度か飲んだことがあるのですが、決して美味しいとは思いません。

 

しかし、インドネシア人は健康に良いということでこの飲み物を頻繁に飲みます。

 

Patiの街中でもJamuのWarung(屋台)や小さな店をよく見かけます。インドネシアではありふれた光景です。

 

ところがこのJamuビジネス、ごくまれに大ヒットをすることがあります。最初は自分で液体を仕入れ自宅の台所で空きペットボトルに小分けし、自転車で販売していた主婦が、売れてくると自分で小さな工場を持ち、さらに儲かると大きな工場を建て、あれよあれよという間に大金持ちが生まれます。

 

つまり最初はカリスマでもなんでもない普通のマダムが自転車でJamuを売り歩きながら徐々に事業を大きくしてゆくというストーリーです。

 

最初は普通の・・・・

 

ちっぽけな敷地からスタートし・・・・

 

サクセスストーリーには重要な要素です。ガレージからスタートし・・・・。最初のお客さんは小さな子供で・・・・。….etc

 

そしてまたPatiでも成功を夢見る2人がいました。

 

最初は名もないSMU(インドネシアの高校)のWarung(屋台)からスタートし・・・・。

 

あれよあれよという間に州都のスマランに巨大レストランを持つようになり・・・・。

 

そしてジャカルタに進出し、全国放送のTVで紹介されインドネシアでは知らぬ者のいない幻の日本料理の先駆者として成功した・・・・。

 

それは、K&I(Koki & イカサン)。

 

くだらない妄想にとらわれる時間はありませんでした。イカサンに催促されるまでもなく、日本からカレーのルーを取り寄せることにしたのであります。

 

ところがここで一つ問題がありました。それはカレーのルーの成分です。市販されているルーのパッケージを見てみると、動物性の油脂、動物から採られた何からの成分が含まれていることが分かります。

 

インドネシアはご存じの通りイスラム教徒が大半を占めます。イスラム教徒に馴染みのない方からすると「豚肉やアルコールが入っていなければOKじゃないの?」と思われるかもしれません。ところがそれは違います。鳥や牛の肉を食材として使用する場合でも、それらは決められた宗教儀式のもとで処理されている必要があるからです。

 

当然日本で販売されているカレーのルーに使用されている動物性の成分はそのような処理をされているものではありません。こういった食材はHaram(ハラム=禁止された)と言われ、イスラム教徒は口にすることが出来ないのです。

 

さて弱りました。せっかくのビッグチャンスを目の前にして宗教問題で躓くとは・・・・。

 

しかし当然ここでめげるわけにはゆかず、ダメもとでインドネシアからメールでメジャーなカレーのルーメーカーに問い合わせることにしました。「動物成分が使用されていないルーのお取り扱いはありますか?」と。

 

すると、数社問い合わせをした中でハウス食品から回答をいただきました。「セブンイレブンプレミアム」としてOEM供給しているカレーは、動物性成分は一切使用されていないとのこと。

 

何という幸運!! しかもジャワカレーでおなじみのハウス食品がジャワにいる私を助けてくれるとは!! 成功の予感、サクセスストーリーの始まり!! 

 

有難い情報でした。そしてすぐさま日本からそのカレーのルーを取り寄せて、Patiに送ってもらうことにしました。

 

一日千秋の思いでカレーのルーの到着を待つもなかなか届かず・・・・。イカサンのワイフや長女も日本のカレーの存在は彼から聞いて知っており、彼女たちとイカサンの間ではこの途方もない夢、サクセスストーリーの共有は既に出来ている様子。

 

イカサンの家族そろって私に矢の催促をするのであります。「幻の激ウマ日本食を早く!!」と。

 

私はイカサンに厳命しました。「日本のカレーの存在は絶対に内緒にするべし!! ほかのPati市民が我々よりも先にカレーWarungを始めてしまったら終わりだぞ!!」と。

 

イカサンは強く何度もうなずきました。まるで電車の中で居眠りをしているオジサンのように。

 

次回へ続きます。

 

この頃私はまだこの章で出てきたLuboyo村に住んでいました。コピルアックの精製所があるPanjunan村に引っ越すのはまだ先の話になります。

 

この写真はイカサンのワイフと長女、そして生まれたばかりの長男とLuboyo村で撮ったものです。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki