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コピルアック(コピルアク) 美味しいコーヒーと宗教問題 前編

2012.12.06

以前インドから知り合いが日本に来たことがあります。そう寒くはない時期ではあったのですが彼が喜んでダウンジャケットを買う姿は印象的でした。

 

「インドでは売ってもいないし着る機会もない」とのこと。「それでも欲しいのか」という疑問を彼に伝えるのはやめました。彼の心境は何となく理解できます。仮にハワイで乾燥マンゴーをおみやげ店で購入したとします。店員から「日本には乾燥マンゴーが無いのか?もしあるにも関わらず購入するとしたらなぜだ」と問われれば、「おみやげだから・・・・」というしかないでしょう。

 

愚問を飲み込みついでに食べ物も腹に入れようと、彼とマクドナルドに入りました。長い列を待ち、ついに我々が注文をする番があと一人となった時「しまった!」と気が付きました。ここは日本のマクドナルド。ハンバーガーは牛肉です。

 

彼はヒンズー教徒の為、牛肉は食べないのです。また、豚肉を食べる習慣もインドではないと以前彼が言っていたのを思い出し、「ヤバい」と思いつつカウンターの前に立ちました。店員に「牛と豚以外を使用したハンバーガーを注文したいのですが・・・・」と尋ねたところ、慣れた様子で「チキンバーガーがあります」とのこと。

 

マクドナルドにはあまり行かない為、チキンバーガーがあるとは知らず、慌てふためいて店員に聞いた自分が少し恥ずかしくなりました。

 

こういったように、日本に来た外国人が接する大きな問題の一つが食に関することではないかと思います。好き嫌いは乗り越えることが出来る可能性はあるものの、「宗教」が絡んでくるといかんともしがたい状況になります。

 

ところでインドネシアの宗教に関してですが、ご存じの通り彼らのほとんどがイスラム教徒で、人口のおおよそ9割を占めるとも言われています。日本人がイメージするイスラム教徒は「1日5回のお祈りをする」、「豚肉は食べないし、酒も飲まない」といったものではないでしょうか。

 

私の知っているインドネシア人と接してみると「豚肉は食べない」という以外はおおかた諸事寛容で、お祈りは必ず5回するというわけでもなく、お酒を飲む人もいます。見たところ生活は日本人のそれとあまり変わらないと思われます。

 

しかしながらインドネシア(中部ジャワ)で生活をしてみると様子はがらりと変わります。まずアルコールはビールがコンビニで販売されているくらいで、レストランでビールを含めそのほかのアルコール類は基本的にメニューにはありません。もちろん居酒屋、バーなどは公には存在しないことになっています。

 

豚肉を探すことはほぼ不可能に近いと思われます。仮に私が豚肉製品を日本からPanjunan村の借家に持ち込んだとして、それが大家さんにばれてしまったら即刻退去を命じられることは間違いないでしょう。

 

お祈りはする人、しない人まちまちですが、アザーンという礼拝時間を告げるアナウンスは1日5回、大音響でイスラム寺院から流れます。そして金曜日の昼は集団礼拝といい、普段忙しくお祈りが出来ない人でも、ほぼ100%の男性はイスラム寺院へ出かけお祈りをします。

 

ジャカルタはまた違った状況という話を聞いたことがありますが、私が暮らしているPatiの状況はこのような雰囲気です。つまり宗教という面から見ると、日本にいるインドネシア人と現地のインドネシア人はかなり違った側面を見せていることになります。

 

実はこの宗教的な厳格さ、コピルアックのビジネスとも関連してまいります。

 

Koki’s Kopi Luwakのコピルアック生豆は、中部ジャワ州のMuria山にあるKeletという地域で飼育されているジャコウネコからとれたフン付の豆を我々が購入して、PatiのPanjunan村で私たちが精製し生豆にしています。そしてこの生豆ですが、日本以外でもいくつかの国へ出荷しています。

 

ある日欧州のある会社からコピルアックの引き合いがありました。ありがたいことにどこからか我々の存在を聞きつけてわざわざインドネシアまで連絡してくれたのです。この欧州の会社ですが、その国のコーヒーショップ業界では名が知れているような会社で、「是非サンプルを欲しい。もちろん有償で購入する」とのこと。

 

ところが一つ条件がありました。「ジャコウネコのフンがついたままの豆を送ってほしい。精製はこちらで行う」というものでした。彼の言うことは非常によく理解できます。生豆であれば偽物か本物か区別がつかないからです。本物であることを確認するもっとも有効な方法はフンがついた状態の豆を購入することになります。

 

彼の理論は我々LJAグループのコピルアックビジネスの発想と全く同じです。Keletで採れたものを自分たちで精製する限りでは本物以外を出荷することはあり得ないのです。

 

彼の申し出は大変ありがたく、また光栄だったのですがいくつかの問題がありました。私が出した結論は相棒のイカサン、製造主任のギアントが思っていたものと同じでしたが、結論に至る考え方は私と彼らとでは異なるものでした。

 

続きは次回お届けいたします。

 

以前Panjunanの借家から猫を撮影したものです。今日の横浜の青空とPanjunanの青空、どちらも素晴しいものです。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki