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コピルアクとMuria山の山のめぐみ その2

2014.11.24

「インドネシア」「食材」で多くの方が連想されるものはおそらく「エビ」ではないかと思います。コーヒーは確かにインドネシアでは有名なコモディティですが、普通の人からすれば、まず真っ先にエビが思い浮かぶのではないでしょうか。

 

確かにインドネシアはエビの養殖が盛んでしたが以前ほどの勢いはなくなりました。これはベトナムやインドなどでの養殖が盛んになってきた為、相対的に供給国としての地位が低下したということもありますが、どうやらエビの養殖というのは結構手間がかかり、リスクも多いようであまり割に合わなくなってきたというのが現状のようです。

 

経済が発展するにつれそういった割に合わないビジネス、つまり手間がかかるがその割にお金にならないビジネスというのはどんどん、経済的にその国よりも発展途上の国に流れてゆきます。こちらのURLによると、ベトナムは一人あたりのGDPが約USD1901

インドはUSD1509

 

ちなみにインドネシアはUSD3509

 

エビだけではなくコーヒーもインドネシアは今後ベトナムなどからの輸入が増えると言われています。と申しますのもコーヒーの収穫作業というのはかなりの重労働で、特にインドネシアはあまり機械化がされていません。そのため年々高くなる人件費を考えた場合、結局は輸入してしまったほうが安上がりという具合になるわけです。

 

エビが現時点でベトナムからインドネシアへどれくらい輸入されているかは分かりませんが、おそらく今後エビ供給国であったインドネシアがエビの輸入国になることはそう遠い将来ではないでしょう。

 

また、インドネシアの人口増加も諸コモディティの輸入増加を促す傾向に拍車をかけています。近所の果物店の空き箱を見るとかなりのものが中国から輸入されているのが分かりますし、以前、パパイヤを果物屋で購入した際も「これ、Patiのパパイヤ?」と聞いたところ「タイから輸入されたパパイヤ」という答えに驚きました。

 

パパイヤは自生するほどPatiや中部ジャワの田舎では一般的なものですが、インドネシアの国民全体の胃袋を満たすには輸入に頼らざるを得ないのが現状で、果物以外の食料品でも本来輸出で稼げるものは稼ぎたいという政府の本音もあるのでしょうが、国内供給量が不足してしまうのを恐れてか、輸出にはいろいろな規制がかかっている場合があり、インドネシアからの食料品の輸出はなかなか簡単に行かないというのが現状です。

 

ところで、話をエビに戻しますが、インドネシア人というのは日本人と同じく「エビ好き」な国民で、いろいろな料理にエビが使われています。しかしもっともポピュラーなエビと言えば実は料理に使われるエビではなく調味料に使われるエビではないかと思います。

 

これはエビとは言えども、オキアミのようなかなり小さな小エビを使用した調味料で、インドネシアではTerasi(トラシ)という名前が付けられています。見た目は「赤味噌」とそっくりですが、味は全く異なり、はっきり言って異臭と言っても過言ではありません。部屋に置いておけば強烈なにおいで気分が悪くなるでしょう。

 

これは何かといえば、エビをすりつぶし、天日干しで乾燥させしばらく放置したものなのですが、要するに「腐ったエビを丸めたもの」になるわけでありまして、臭いが強烈なのも納得がゆきます。この場合は腐るという言葉よりも「発酵」という言葉を使うべきなのでしょうが・・・・・。

 

それにしてもこの料理無くしてインドネシア料理は成り立たないのではないでしょうか。インドネシアに渡った当初このTerasiを利用した料理にあまりなじめなかったのですが、今ではもうこれが強烈であればあるほどGoodというくらいになって参りました。

 

このTerasiというのも実は中部ジャワの特産品でありまして、沿岸部の各地に大小の工場があります。いくらエビをベトナムから輸入しようともこのTerasiは輸入した冷凍エビでは生産することが出来ない為、まだまだこちらの産業としては成り立っています。

 

Patiから一番近い漁港でありますJuwanaにもTerasi生産の比較的大きな工場もありますし、ホームプロダクトで頑張っている人々も多く存在します。実は以前Terasiを輸入できないか?と考えたことがあったのですが、この味はあまりにも日本人受けしないだろうなと思ってやめました。

 

そういえば似たような味がありました。東北地方の特産物「しょっつる」です。しょっつるは液体ですが、これを固体にしたらTerasiのような味が出るのかと思います。

 

コピルアクの生豆産地でありますJeparaの沿岸部でもTerasi作りが盛んにおこなわれているという話を聞いたことがあります。日本にはない発酵食品でありますが、インドネシアに旅行に行かれた方はTerasiを売っている店でこういってみたら面白いかもしれません。

 

Saya mau makan terasi tampa masak(サヤ・マウ・マカン・トゥラシ・タンパ・マサッ)

 

意味は「トラシを料理に使わずに食べたいです(つまりそのまま口に入れる)」という内容になります。

 

日本でこれを例えると「しょっつるを直接飲みたいです」と言っていることと同じになり店員から「この日本人、アブナイ」と思われること間違え無しでしょう。

 

さて、先般のブログではコピルアクもジャコウネコの腸内で発行しているということでは発酵食品であり、カカオも発酵ささせるプロセスがあるので発酵食品と記載いたしました。また、本日のブログではエビを発酵させたTerasiをご紹介しましたが、実は隠れた発酵食品がこのコピルアク生豆生産地でありますMuria山に存在します。

 

それは「蜂蜜」です。

 

蜂蜜が発酵食品という話はWikipediaで初めて知りました。

 

Muria山の発酵食品の話、次回へ続きます。

 

 

ホームプロダクトでTerasiを生産しているところにお邪魔した際の写真です。Terasi100%エビから作られるべきなのですが、悪徳業者はこれに雑魚を混ぜてしまいかさ増しを企てます。魚はそれこそ発酵というよりも腐ってしまうので、魚の割合が多いものは粗悪品として扱われます。

 

「うちは100%エビしか使ってないよ!!」と自信満々に語るご主人。イカサンのワイフに味見をしてもらったところ「これは良質のTerasiだね」とのお墨付きを得て日本に持って帰ってきました。

 

私の部屋の片隅で異臭を放つTerasi。家の玄関を開けるたびに気絶しそうになります!!

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki