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村のお手伝いさん

2014.11.04

以前私がまだコピルアックのビジネスを始める前、中部ジャワPati県のLuboyo村で暮らしていた時のこと、向かいに住んでいる奥さんは少し英語が使えるので、インドネシア語でわからないことがあるとこの奥さんに「○○ってインドネシア語でなんていうんですか?」としばしば聞いていました。

 

「○○」の箇所は英語なのですが、この奥さん、簡単な英語ですとたいがい理解できます。ところが不思議に思ったのがなぜ英語が使えるのか?ということです。と申しますのもPatiでは英語を使える人はめったにいませんし、使う機会はほぼゼロです。もちろんこの奥さんがPatiで暮らす限り英語を使うことはありません。

 

一方テレビでは、たまに流暢な英語を話すタレントを見かけますし、ジャカルタで知り合った友人もネイティブ並みの英語を使いこなしていましたので、てっきり英語教育が進んでいる地域とそうでない地域があるのかと思っていたのであります。

 

ところがこの話を相棒のイカサンにしたところ、実態は全国的に英語教育は遅れており、それどころかむしろ英語の授業の時間を減らす方向にあるとのこと。いまどき珍しい現象です。表向きは「国内文化を守るためにあまり英語教育に力を入れない」という理由のようですが、どうやら文部大臣の政治がらみの複雑な問題で、「英語以外の授業を増やす必要がある」というのが本当のところではないかということでした。

 

例えば「音楽」の授業を増やせば楽器の需要が伸びますし、図画工作の授業を増やせばそれに伴う備品が学校で必要になります。ここら辺がどうやら関係しているのではないか?というイカサンの推測なのであります。

 

おかげで街の英会話教室は大繁盛。小さな子供を持つ親御さんたちは十分英語教育の必要性を理解しており、学校の貧弱な授業では心もとなく、子供の将来の為に英会話教室に子供を通わせるといった状況です。

 

さて、このような状況は今に始まったことではなく昔からインドネシアでは英語の授業というのはあまり重要視されていません。そのため仕事で英語を使う必要性が無ければ英語を話す機会は皆無でしょう。ところが向かいの奥さんは英語を使えます。

 

彼女から話を聞くとどうやらこの奥さん、以前シンガポールにお手伝いさんとして出稼ぎに行っていたことがあり、そのため英語を話すことが出来るとのことでした。

 

確かにこちらでは出稼ぎで海外へお手伝いさんとして働く女性は沢山います。以前Patiのイミグレに行った時も若い女性(まだ女の子のような感じ)が列をなして出国の申請をしている光景を目にすることがありました。

 

国と国の協定で行先は決められており、近くではシンガポール、マレーシア。遠くですと中近東諸国、香港、台湾などが彼女たちの働く国になります。

 

給料は確かに中部ジャワで働いた場合の数倍以上は稼げるようですが、いろいろな問題点があります。例えば悪徳斡旋業者の問題です。当然彼女たちが独自で海外にお手伝いの働き口を探すことを出来るはずもなく、必ず働き口を紹介する業者が介在します。

 

斡旋料として彼女たちの給料から毎月なにがしかのお金が業者のもとに入る仕組みになっているのですが、ここで暴利をむさぼる業者が存在し、インドネシアに残った家族とトラブルになるケースもあるようです。もちろんこういった業者は違法なのですが、海外でのお手伝いさんの需要と出稼ぎに行きたいという女性の需要がともに多い為、違法業者は雨後の竹の子のように次から次へと出てくるということでした。

 

私が暮らすPanjunan村の隣の村でも違法斡旋業者が逮捕されたという話を先日聞きました。どうやら彼は2回目の逮捕のようですが、出所したら当然また斡旋業者を再開するというもっぱらの噂です。それほどまでにこの斡旋業というのは儲かるようです。

 

さて、もう一つの問題は現地での雇い主とのトラブルです。日本ではお手伝いさんというシステムはあまりなじみがなく、よほど裕福な家庭でもない限りお手伝いさんを雇いうということはありません。ところが、例えばインドネシアではそれほど裕福といった感じでもない家庭でも、お手伝いさんを雇うケースがよくあります。私の大家さんも一人住み込みのお手伝いさんを雇っています。

 

ところがこのお手伝いさん、大家の奥さんの人使いが荒いせいか、いつも疲弊しており、大家奥のいないところでしばしば私に「あれしろ、これしろ、挙句の果てには孫の面倒まで私に見させるのよね~Capek!!」と愚痴をこぼします。Capek(チャペッ)はインドネシア語で「疲れる」という意味ですが、彼女たぶん愚痴をこぼす相手がいないのでしょう。彼女の愚痴があの大家奥に知れてしまえばとんでもないことになります。

 

さて、大家奥とお手伝いさんの話はさておき、海外に出稼ぎに出た女性のトラブルにつきましては話が長くなりそうなので次回に続きます。

 

 

 

赤ちゃんを抱いているのが隣に住み込みで働いているお手伝いさんです。大家の隣に末っ子の家があり、赤ちゃんと女の子はその子供です。大家奥のいないのを見計らってイカサンに写真を撮ってもらったのですが、運悪く大家奥が外出先から帰ってきたところ、「キッ」と睨み付けられたのであります。

 

大家奥が私とお手伝いさんにジャワ語で何事かをだみ声で怒鳴りつけると、彼女とイカサンは固まり、私はお愛想笑い。女の子は走ってどこかに行ってしまい、イカサンはいそいそとバイクへまたがり、退却。彼女は渋々家の中へ・・・・。

 

短気な大家奥を怒らすと、とんでもないことになるようです。この時ばかりはジャワ語が理解できないことを神に感謝したのであります。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki