コピルアックブロク画像

怒りの停電!!

2014.10.30

イカってます。たぶん中部ジャワに住んでいるインドネシア人ですと同じ気持ちでしょう!!

 

私の相棒のイカサンもこんなことは今まで無かったといっていました。そうです、停電です・・・・。今まで停電はインドネシアの風物詩として軽く流していたのですが今回はまさに異常事態です。

 

昨日電気がついていた時間はおそらく24時間中10時間くらい。今日はもしこのまま何事も無ければ4時間くらいということになります。電気がつかないということはつまり水が使えない、パソコンが使えない、蚊よけようのガジェットが使えないという状態になるわけです。どれをとっても一大事。

 

この停電は中部ジャワ全域で発生しているようですが、例えば私がジャコウネコのフンを洗い、精製している拠点があるPatiではAlun Alnu(街の中心広場)近辺、約半径500mくらいの地域は停電が起こっておらず、そのほかの地域では停電がかなり長引いているということです。Patiの知事公邸がAlun Alunの隣にあるというのも影響しているのかもしれませんが、それでもこの格差はひどいものです。

 

中部ジャワ全域が停電していればみんなあきらめも付いたのでしょうが、停電している地域とそうでない地域がある・・・・。こういう状況下でどのようなことが起こるか?というと、「あそこは電気ついてるのに何で家の回りは停電なんだ!!」となり市民感情は穏やかではありません。もちろん私も同じように感じました。

 

さて、この状況を私この3日ほど経験しているわけですが、インドネシア人の性格というか、良い意味でのすごさを発見することが出来ました。ひとつは冷静に状況を受け入れることの出来る諦観精神といったところでしょうか、楽観製といいますか、まったくイラついた雰囲気が無いということです。

 

仮にこの状況が日本で起きたらおそらく多くの人が相当なプレッシャーを電力会社や関係企業、お役所にかけるでしょう。ところがです、こちらではあまりそういった混乱は見当たらず、粛々と「いつかは回復するでしょう・・・」という感じでこの理不尽な状況を受け入れているではありませんか!!

 

イラついているのは私だけ??

 

もうひとつ感心したのは「信号」です。停電になりますと信号は作動しません。つまり非常に危険な状態になるわけです。もちろんPatiはジャカルタやスラバヤほどの交通量はありませんが、人口が多いため日本の地方都市と同じレベルの交通量はあります。仮に日本で停電が起こり信号が作動しないという状況下ですと、まずは警察が出動し交通整理をするでしょう。

 

ところがこちらではまったくそんなことはありません。信号が無くてもそのまま放置・・・・。

 

つまり交通事情としてはかなり危険な状況下にあるわけです。しかしながら驚くことにまったくNoトラブルで交通が機能しているではありませんか!! 私も昨日今日は正直なところヒヤヒヤしながら相棒のイカサンのバイクの後ろにまたがっていたのですが、なんら問題は無く要所を突破できたのであります。

 

イカサンに「信号無くて大丈夫なのか?」と聞くと「いつものこと」とのこと。そういえば確かに停電のたびに信号機は真っ暗なままだったのを思い出しました。

 

いずれにしてもこの状況に順応できるというのはすごいですよ。計画的な停電とは違いいつ復旧するかもわからないのにここまで飄々としているとはさすがです。

 

さて、この停電の原因ですが昨日のブログで記載しましたように、発電所のトラブルというのがほんとのところですが、政治がらみといううわさもあります。大規模停電が始まったのが1020日から。この日はちょうどジョゴウィ氏が正式に新大統領に就任した日であります。

 

あまりのタイミングに「ジョゴウィ氏の就任を快く思っていない集団がさっそく仕掛けたのではないか?」という陰謀説も流れています。確かにこれだけ停電がひどいと政府に対する不満も募ります。大統領就任のお祝いがで氏が浮かれていれば「出身地域が停電であえいでいる中でジョゴウィ氏パーティー連日連夜!?」というコンテンツが流れればかなりのイメージ低下につながるでしょう。

 

また、対抗馬であったプロボウォ氏とは異なり軟姿勢の大統領というイメージがあるため、仮に氏が中部ジャワの停電に気兼ねしてパーティー等を中止すれば「停電ごときで式を中断する弱腰」と批判される可能性もあります。

 

こんな良いこと無しの停電の中で、一つ今日はこの停電に救われました。

 

私ほとんど酒を飲めない体質でございまして、ビールはおちょこ一杯でもう終了というのがいつものことなのですが、今日はこの停電にイラつき「やってられん」とビールを飲むことにいたしました。コピルアクの精製作業をしているPatiではIndomaretというコンビニで唯一ビールを購入することが出来ます。夕方の5:30くらいになりますとこちらはもうどっぷりと日が暮れてまいりますが、停電の為辺りは薄暗いまま。

 

さてコンビニに出かけようとしたところ、運悪く隣に住むの大家の奥さんに呼び止められました。

 

大家奥「オマエこんな停電の夕方にどこに出かけるんだい?」

 

品行方正にしている私ですが、大家奥さんが異邦人で異教徒の私が反宗教的な行為をしていないかどうか日々目を光らせているのであります。

 

私「ちょっとIndomaretまで行ってまいります」

 

大家奥「何を買うんだい?」

 

「ビールです」

 

とは口が裂けても言えません。大家さんの一家はかなり厳格なイスラム教徒で、ご主人はアザンの名手としても街では有名な元ポリスマンです。アルコールを買いにゆくなどもってのほか。日本で例えると「これから偽ブランドのエルメスを買いに行ってきます」と平然と言ってのけるようなものです。

 

私「水と殺虫剤を買いにゆきます」

 

大家奥「水は昨日たんまり買ってきたじゃないか?殺虫剤も冷蔵庫の上に置いてあるだろ??」

 

インドネシアの田舎では「秘密」は全く通用しません。基本的には常にドアは開けっぱなしで、出入りは自由です。もちろん大家さんはしばしば問答無用で侵入してきます。それにしても殺虫剤の場所も覚えているとは・・・・。

 

大家奥は鬼の形相で私を睨み付けているではありませんか。背中から流れ出る脂汗がかかとに達するのがよくわかりました。「これでカサカサのかかともつるっつるになるな」とくだらないことが頭をよぎりつつ、2秒の間に3つのウソとデタラメの言い訳を考えましたがどれもたやすく看破されることは明白でした。

 

大家奥「オマエ、本当は何しに出かけるんだ?」

 

コーナーに追い詰められたゴキブリが殺虫剤で誅殺されるのを待つ心境です。万事休す!!

 

もうだめかと思ったその時です。どこからか急にテレビの大音響が聞こえてきました。そして数秒経たないうちに玄関の明かりがフッと灯りました。そうです、停電が復旧したのです。般若の面をかぶった大家奥の顔は笑うセールスマンの顔に変わり、私と目があいました。

 

そして彼女は何事かをジャワ語で呟くと駆け足で家の中に入ってゆき、しばらくすると洗濯機の音が聞こえてきました。異邦人を懲らしめるよりも洗濯のほうが大事だったのか・・・・。

 

その日ビールを買うのは止めにしました。近所のモスクからアザンが流れる音を聞きながら今日は8時にはふて寝をしようと決めましたが、ひざの震えはまだ止まりませんでした。

 

 

大家さんの家にいる住み込みのお手伝いさんとひ孫の写真です。お手伝いさん、私と会うといつも「大家は人使いが荒い」と嘆くのであります。その気持ちよくわかります・・・・。

 

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki