コピルアックブロク画像

幻に終わったトラジャコーヒーのビジネス

2014.8.25

昨日はインターナショナルな「B to Bサイトは詐欺の温床」という内容のブログを書きました。もちろん役に立つ面も十分にありますが、やはり「支払い」という観点からすればどうしても気軽に利用できるものではありません。

 

とはいうものの、人の紹介でビジネスが安心してできるのか?といえばそれもまた怪しいもので、特に真偽鑑定が必要な商材というのは、いくら人からの紹介といえども人任せには出来ないビジネスではないかと思います。

 

コピルアクのビジネスも然りです。インドネシアでしかるべき人から紹介されたとしても、果たして本物かどうかというのは紹介者が信頼できるかどうかとは別問題です。紹介者が騙されているというケースも十分考えられることでありまして、やはり自分の目で見て触ってという現場レベルでの経験値が必要不可欠になります。もちろん紹介者が平気で日本人をだますということも十分あり得る話ではありますが・・・・。

 

こういった真偽鑑定が必要なビジネスで、インドネシアで盛んなのは「Batik(バティック)」です。バティックとはろうけつ染めと呼ばれる手法で染められた布のことなのですが、インドネシアの伝統工芸の一つです。インドネシアでビジネスを立ち上げる際、このバティックも候補に挙がっていましたが、実は断念した経緯があります。

 

理由は私がバティックの良し悪しを評価できないからです。

 

写真の一番右端にいる長髪のインドネシア人はジョグジャカルタでバティックの絵を描いている人(先生兼社長)です。真ん中にいるのが私で、右側が相棒のイカサン。そしてその左、黒いHijabを身に着けている女性はイカサンの従兄弟の友人で、以前先生の弟子でした。

 

私がBatikのビジネスを考えているということで、イカサンの従兄弟が友人を介してこの先生を紹介してくれました。

 

ところで私たちが持っているこの絵の値段ですが、おいくらだと思いますか?

 

結局私はこの絵を購入したのですが、現地価格でRp800.000(日本円で約8千円)。購入した理由ですが、私はこの場所で実際にBatikが出来るまでの工程を目の当たりにして、実際に少し作業をさせてもらったのですが、この作業というのはかなり気の遠くなる作業でして、それでこの布で8000円だったら安いものだと思ったので購入に至りました。

 

ただし、これはあくまでも素人が判断した価格であり、Batikの専門家やこれを評価できる人からすれば「こんなガラクタにそんな大金かけたのか?」という方もいらっしゃるかもしれません。それは当然のことです。

 

また、このBatikには「美術品」としてのマーケットと「骨董品」としてのマーケット、両方が存在します。今回のジョグジャカルタの先生は「美術品」のマーケットでしたが、「骨董品」の真偽鑑定はおそらく生半可なBatikの専門家では不可能ではないでしょうか。

 

私が暮らすPatiにもBatikの店があり、この店の店主に「日本でBatikのビジネスをしようかどうか検討している」という話をしたところ、「ちょうどいいものがある!!」といって店の奥から引っ張り出してきた「ぼろ布」を見せられました。

 

使い古した手ぬぐいのようなこの布、どうやら数世紀前のBatikで、値段は何とRp70.00000070万円)。こんなビジネスがあるのか!?と感心しつつも店を出ようとする私とイカサンを呼び止め呼び止め。結局店主を振り切って店をダッシュで後にしたのであります。

 

その後いくつかBatikに関しては生産現場を見学させてもらったり、いろいろなお店で品物を見せていただいたりしましたが、いずれにしても私には評価が出来ない為、ビジネスになることはありませんでした。

 

ところで実はもう一つ私がビジネスにしようとして止めた商品があります。それはトラジャコーヒーです。

 

当時バイクの部品をタイから仕入れてインドネシア国内で販売する仕事をしていたのですが、バイクの卸会社の社長から「本物のトラジャコーヒーを仕入れられるので買わないか?」と持ちかけられたことがあります。当時はこのトラジャコーヒーについて名前はよく知っていたものの、それがどれほど希少性の高いものかということまでは知りませんでした。

 

彼からトラジャコーヒー仕入れの話を持ちかけられ、いろいろな人に聞いてみたところ、トラジャコーヒーというのはコピルアクと同様に本物、偽物があり、「本物のトラジャコーヒーを気軽に仕入れることは普通では出来ない」とのこと。聞くところによると、本物のトラジャと呼べるのはある特定の地域で生産されたものだけで、市場に出回っているトラジャのほとんどは偽物だということでした。

 

本当はこのトラジャコーヒーにもちょっと興味があったのですが、既にコピルアクのビジネスに乗りかかっており、トラジャのあるスラウェシ島まではあまりにも遠く、結局トラジャコーヒーのビジネスはやらないことにいたしました。

 

ちなみに後日談として、私に「本物のトラジャが手に入る」と勧めたバイクの部品卸会社の社長は部品の支払い代金を踏み倒そうとしたため、私と相棒のイカサンとギアントで彼の会社に小型トラックで乗り込み、商品を回収してきたという苦い経験があります。

 

あの時社長の口車に乗って今頃「本物のトラジャ」を仕入れていたら今頃どうなっていたことやら・・・・・。

 

真偽鑑定が必要なものほどビジネスチャンスはあるのでしょうが、やはり自分で評価できない限りは危険だなと、トラジャもBatikも良い教訓になったのであります。

 

 

バイク部品の卸会社の倉庫の写真です。一時は良好な関係だったのですが、やはり支払いでもめました。相棒と商品を回収しに行ったのはちょうど今から3年前。ラマダンが終わってしばらくたってからのことでした。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki