コピルアックブロク画像

バリ島のコピルアック

2014.3.10

私が暮らす中部ジャワ州のPati県にはNasi Gandul(ナシ・ガンドゥール)という食べ物があります。イメージとしてはアジアン風モツ煮といったところでしょうか。多くのインドネシア人がこの料理を知っています。

インドネシアにはこういったご当地グルメがいくつかあり、例えばジョグジャカルタのGudeg(グデッ)や同じ中部ジャワのBandeng Presto(バンデン プレスト)などはお土産としても販売されています。

 

さて、このNasi Gandulですが、仮に日本人がこれを食べた場合多くの人はおそらく「あまり美味しくない」と感じるでしょう。私も最初はインドネシア人と日本人の味覚はやはり天地ほどの開きがあるなと感じたのですが、食べ慣れてくるとこれはもう病み付きになり、今ではPatiに滞在している間は、最低でも週に3回はNasi Gandulをいただいている状況であります。

 

この料理、Patiの名物料理だけあって多くのWarung(屋台)が街中にあります。その中でも私のお気に入りの店がいくつかあるのですが、その一つにご夫婦が経営しているお店があります。

 

このお店の特徴は、マダムとマスターが作るNasi Gandulの味が全く違うことです。なかなかうまくこの料理の味を表現できないのですが、九州のこってりラーメンと、東京のあっさり醤油味ラーメンほどの差があります。

 

2人で経営はしているものの、基本的に店番はどちらか一人で、店番をしている人がすなわち料理をしている人になるのですが、私の味の好みはマスターが作ったもので、店に入りマスターがいるといつもホッとするのであります。

 

ちなみに、このマスターは結構気さくで優しい感じのする人なのですが、マダムのほうはその逆で、不愛想で口と目つきが悪く、会えばいつも私のことを「不法入国の台湾人」、「怪しげなビジネスをしているフトドキな輩」と小言を言われます。

 

もともと私は辛い物が苦手で、何度かこのマダムには「あまり辛くしないでください」とお願いしているのですが、これ見よがしにNasi Gandulに青唐辛子ソースをどっさり入れるのが彼女のいつものパターンであります。

 

それにしても、この二人が作る料理は同じ具材を使っているのにもかかわらず、なぜこうも味が違うのか?といつも気になっているのですが、先日タイミングよくコピルアクでも同じような場面に出くわすことがありました。

 

あるお客様から「バリ島で、お土産で売っていたコピルアックを入手したので飲んでみないか?」とのこと。ありがたいお話しで、早速いただいてみることにいたしました。

 

このコピルアックはアラビカで形もかなりきれいで、Koki’s Kopi Luwakのアラビカとも近い形状をしています。「味も同じような感じなのでは!?」と思ったのですが、いざいただいてみるとびっくり。同じコピルアックのアラビカでもまったく味が異なります。

 

鼻腔に残るあの後味はやはりルアック独特の味なのですが、酸味がすっぽり抜け落ちているのがKoki’s Kopi Luwakとの最も大きな違いです。実はこの味、昨年10月まで提供をさせていただいておりましたロットと似ているな・・・。と感じておりましたところ、ふと思い当たることがありました。なぜ同じアラビカなのに味がこれほどまでに違うのか、と。

 

おそらくこれは精製工程の違いにより味がこれほどまでに違ってくると推察できます。と申しますのは、このバリ島の豆は、ジャコウネコのフンを洗う際にかなり念入りにごしごしと洗っているのではないかと思います。一方Koki’s Kopi Luwakの工程では念入りに洗いはするものの、コーヒーの赤い実の果肉を出来るだけパーチメントに残したいため、ごしごしとは洗っていないのです。こうすることにより、フルーティーな酸味をキープすることが出来るわけです。

 

以前は私たちもごしごしと洗っていたのですが、皆さまからお寄せいただくご意見をもとに多少酸味を残す方法を考え、現在の工程を採用しています。いずれにいたしましてもお客様からの貴重な情報に感謝いたしております!!

 

 

これは洗浄後のコピルアックのパーチメントを乾燥させている写真です。不思議なことにこの工程で出来上がりの味が大きく変わってきます。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki