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コピルアック(コピルアク) おいしいコーヒー 鉄の掟 

2012.10.14

私が通っていた高校の野球部というのは県下でも有名な強豪校でした。

 

過去にプロ野球で新人王を獲得した選手を輩出したほどのクラブで、練習が厳しいことでも有名です。しかし、練習がきついのもさることながら、普段の生活に対してもいろいろな制約があったようです。例えば通学時以外のプライベートでもバスや電車では着席してはいけない、男女交際は禁止等々・・・・。

 

そしてその掟を破った場合には・・・・。

 

同じ学年の部員は連帯責任で練習後グラウンド○○周、腕立て伏せ何百回等のお仕置きが待っていたようです。連帯責任・・・・。今でもこういうことはまだ学生のクラブ活動で行われているのでしょうか?

 

昨日のブログの最後で「抜け駆け」と書いていて上記の高校時代の話を思い出しました。

 

Keletのコピルアックのコミュニティーでの禁止事項は、「コピルアックに普通の豆を混ぜること」、「決められたエサをジャコウネコに与えないこと」。そして「抜け駆けをすること」です。

 

おそらくこういったことはKelet以外のコピルアックのコミュニティーでも当然禁止されているかと思います。この禁止事項すべてに共通するのは「自分の利益を最優先にしてしまうこと」です。

 

コミュニティーのリーダーはコピルアック豆を仲間から買い取ります。しかし買い取り金額はそう高くはありません。なぜならリーダーは顧客に対してコピルアックを販売するため、当然買い取り価格を安く抑えようとします。

 

仲間としては自分で売り先を見つけることは出来ない為、リーダーに買い取ってもらうしかないわけです。そのため買い取り価格はかなり安く設定されてしまいます。

 

しかし、いくらリーダーが価格を安く設定してもここでもめることはほとんどありません。

 

なぜなら、コミュニティーに住む人々は同じ村に住む隣人同士です。当然家族同士の付き合い、近隣との関係も濃密です。また、中部ジャワ州の人々の性格はおおらかな人が多いと感じます。特にイスラム教徒であれば、比較的その傾向は強いと思います。

 

 

そのため、何とかもめ事を起こさずうまくやってゆこうとするわけです。彼らは大変トラブルを嫌います。

 

ところがごくまれにコミュニティーの仲間内でこっそりと自分で販路を開拓しようとする者がいます。リーダーに安く販売するよりも、自分で客先を見つけて販売したほうが高い価格で売りさばくことが出来るからです。

 

このブログで書いた「コミュニティーへの裏切り」はおそらくそういった抜け駆けをしたコミュニティーの一員が我々に連絡を取ったのでしょう。日本人がコピルアックを探していると聞けば、それは供給者にとってはビジネスを獲得できるかもしれない千載一遇のチャンスです。

 

彼の提示した価格は確かに安いものでした。しかし、彼が飼っているジャコウネコの数量と、彼が言っていた供給可能な数量は明らかに不自然なもので到底購入しようという気も起りませんでした。

 

後でKeletの仲間たちと話していて聞いた話では、こういった抜け駆けを一度してしまうともうコミュニティーに戻ることは出来ず、近所からも裏切り者として疎まれてしまい、最終的には不幸な運命をたどることになってしまうそうです。

 

またこういったコミュニティーが最も大切にしているのは「信頼」です。コピルアックに普通の豆が入ったもの、つまり純粋なコピルアックではないコーヒーを飲んでも「混ぜ物がしてある」と気づく人はまずいないでしょう。

 

ところが「どうせ飲んでもわからない」というのをいいことにコミュニティーが不正をしていると、どういうわけか「あのコミュニティーは怪しい」と噂が立ってしまうそうです。

 

ここでは、なぜそういったうわさが立つかの理由は申し上げることが出来ないのですが、貿易業務を行っているとそれはよくわかります。

 

そういったうわさが立ってしまった場合にはもうそのコミュニティーと取引をしようというバイヤーはいなくなり、最終的にはコピルアックのビジネスが出来ないことになります。ですので、先に記載した禁止事項については、コミュニティーのリーダーはものすごく神経を使っています。コミュニティーの誰か一人が何らかの不正をした場合、うわさがすぐに広まってしまうことは必至だからです。

 

ところで冒頭の高校時代の野球部の話に戻ります。

 

卒業後プロ野球で新人王を獲得した方が、「実は野球部の掟を破って高校時代に彼女がいた」と後々雑誌のインタビューか何かで告白していました。

 

雑誌を読んで、「抜け駆けしてもいいんだ・・・・」と気づいた野球部員がいれば、それは素晴らしいことだと思います。

 

                       

Keletへ行く道すがら撮影しました。

 

Samapi Jumpa Lagi,

Koki