コピルアックブロク画像

コピルアックとインドネシアの宗教

2014.1.15

Koki’s Kopi Luwakコピルアックのコーヒー豆の産地は中部ジャワ州にあるJepara(ジュパラ)県のMuriaという山になります。

 

この山はインドネシアでは比較的有名で、インドネシアのイスラム教の布教に尽力した聖人の墓が山の上にあるそうで、この山のことを知っている人は多くいます。

 

しかし面白いことにこの地域では仏教徒が他のインドネシアの地域と比べると割合が多いことが特徴です。インドネシアで認められている宗教は、イスラム教、カトリック、プロテスタント、ヒンドゥー、儒教、仏教で、KTP(カテペ=住民票もしくは身分証明書)には自分の住所と共に宗教が明記されています。

 

ご存じの通りインドネシアのほとんど、私の体感的には90%がイスラム教徒で、ごくまれにキリスト教徒がおり、仏教徒に街中で出会う確率は横浜駅でトム・クルーズと出会う確率よりも低いのではないかと思います。

 

Patiに住んでいる仏教徒はおそらく私だけでしょう。相棒のイカサンもMuria山の仏教徒と私以外で仏教徒に会ったことは無いと断言しておりました。ジャコウネコを飼育している人の中に何人か仏教徒がおり、彼らの家に伺って食事をご馳走になったことがあるのですが、家にはお釈迦様の大きな絵が何枚か飾れておりました。

 

仏教徒やキリスト教徒では、宗教に関する何らかの絵が飾られることは一般的にあり得ることですが、イスラム教徒の彼らからすれば宗教的な何かを具体的な形として崇拝することは禁止されているため、こういった家の中の光景というのは普通のイスラム教徒の家庭では絶対にありえないことです。

 

この仏教徒に「なぜこの地域は特に仏教徒が多いのですか?」と尋ねたところ、「わからない」とのこと。あまりにも昔の話過ぎてもう誰もその経緯というのは分からなくなっているということでした。

 

ちなみに、こちらでごくまれに聞くのが改宗です。ほとんどの場合が結婚を機にキリスト教徒からイスラム教徒へ改宗するというもので、その逆、つまりイスラム教徒がキリスト教徒に改宗するというのはかなりまれな例になります。

 

イスラム教は比較的寛容を旨としている宗教であるそうですが、改宗に関してはかなりハードルが高いようで、大変な労力がいるという話を聞いたことがあります。

 

実はインドネシアで数年前に流行ったドキュメンタリー映画があります。この映画はキリスト教徒の女性がイスラム教徒に改宗するまでのいきさつを描いたものなのですが、どうやらかなり物議をかもしたそうです。私がイカサンに「この内容の本を日本で出版したらどうなる?」と聞いたところ、「絶対にマズイ!!」とのこと。

 

ビジネスマインドの強いイカサンもここら辺りは結構ナーバスなのでした。いずれ機会があればこの映画の話もしてみたいと思います。

 

さて、皆さんにご愛飲頂いているこのコピルアックですが、実はこのコーヒーも宗教騒動とは無縁ではありません。以前、タイからコピルアックを購入したいという引き合いがあったのですが、彼らの条件は「ジャコウネコのフンを洗う前の状態で」というものでした。理由はもちろん、タイで自分たちで洗えば真偽は間違えないということだったのですが、相棒のイカサンも、製造主任のギアントもこの取引には猛反対。

 

フンがついた状態で他国に販売するのは清潔を旨とするイスラム教の教義に反するということで、身内からケチがついてしまったのであります。インドネシアからコーヒー豆を出荷する際には検疫を通す必要があるのですが、おそらくフンがついた状態では検疫はパスしなかったでしょう。

 

最近日本に滞在しておりますと、こういった宗教の縛りの無い生活が当たり前になってしまい、緊張感が少し緩くなるのであります。

 

 

ムリア山の頂上に近い写真です。この写真を撮影した地点はおそらく標高1300m位だということでした。空気は済んでおり川の水は透明でした。素晴らしい景色です。

 

Sampai Jumpa Lagi,

Koki